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疾患情報

2023.11.27 手外科・外傷

手根管症候群

手根管症候群とは正中神経が圧迫されることで神経症状が生じる疾患である。手根管は手根骨と横手根靱帯で囲まれた管で、その中を1本の正中神経と指を動かす9本の腱が滑膜性腱鞘と伴って走行している。何らかの原因で横手根靱帯が炎症を起こし腫れることで正中神経が圧迫されると、手根管症候群を発症する。手のしびれや痛みの症状が、特に朝方に強くみられることが特徴である。また、更年期の女性に多くみられるが、日常生活や仕事で手指を酷使する場合にも発症しやすい傾向がある。
手がしびれるときに疑われる疾患として、脳梗塞や頸椎疾患、糖尿病等も挙げられる。これらの疾患は、手以外にも身体の片側や足等にも症状が現れるのに対し、手根管症候群は親指から薬指の親指側の3本半だけがしびれ、小指にはしびれが生じない。手根管症候群は症状が進行すると、親指の付け根が痩せて、親指と示指でつまむ動作(OKサイン)等が困難になる。
初期段階の治療は安静にすることや、必要に応じてサポーター等の装具を着用する。しびれや痛みが強い場合は、炎症鎮静剤やステロイドの手根管内注射等の保存療法を行う。保存療法にて症状の改善がみられず、神経伝導速度検査(神経障害の程度を客観的に調べることができる検査)の結果で神経伝導速度が重度に低下している、または親指の付け根が痩せ始めている等の場合は手術が必要になる。手術は内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術が低侵襲で主流となってきている。従来の直視下手根管開放術に比べて切開範囲が小さく日常生活への早期復帰も可能である。また局所麻酔で行うため、術中に患者と話をしながら患者自身に痛みが生じないか確認しながら手術を進めることができ、神経損傷を防ぐことができる。

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