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疾患情報

2020.07.21 脊椎外科

椎間板ヘルニア【脊椎外科】

椎間板の変性があり、そこに急にあるいは慢性に衝撃が加わった場合、ゼリー状の髄核を包む線維輪が脊髄神経側に突出、あるいは髄核そのものが線維輪を破りはみ出て神経を圧迫します。下肢の痛み(いわゆる坐骨神経痛)を伴った腰痛が一般的です。下肢の症状は片側のことがほとんどですが、両側が痛くなることもあります。
下肢の筋力低下、知覚障害、しびれを伴うことが多く、まれに排尿障害(頻尿や尿失禁)が出ることがあります。診断はMRI検査が最も有効です。
下のMRI画像で矢印が示しているところが腰椎椎間板ヘルニアです。腰椎変性疾患の中では最も多く、20~30歳代に起こりやすくなります。

腰椎椎間板ヘルニアの治療

手術が最適な治療とは限りません。当院でも手術を行う確率は約20%です。80%以上は保存的な治療により自然治癒します。安静、薬物療法、牽引療法、筋力訓練、装具療法などがありますが、ライフスタイルに合った治療を主治医と相談して決められるとよいと思われます。痛みが強い場合はブロック療法を併用しながら、痛みをコントロールしますが、コントロールできない場合は手術が選択されます。
手術は、筋力低下がひどい場合や痛みに耐えられない場合、早期の社会復帰を望まれる場合、保存的治療を3ヶ月以上続けても症状が改善しない場合などです。例外的に、排尿障害がある場合は緊急手術が必要となります。

腰椎椎間板ヘルニアに対する手術

神経を圧迫しているヘルニアを後方より摘出する方法が一般的です。通常の手術で十分治癒しますが、当院では患者さんに優しい手術として傷が小さいいわゆる低侵襲手術を行っております。手術用顕微鏡を用いる手術と内視鏡を用いる手術の2種類がありますが、患者さんのご要望も考慮して選択しております。

内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術

約2cmの皮膚切開で、筋肉を切開することなく円筒型の筒を挿入し、その内部に内視鏡を固定し、テレビ画面で確認しながらヘルニアを摘出する方法です。内視鏡手術の利点は①術後の痛みが少ないこと、②早期離床、早期退院が可能なこと、③背筋のダメージがほとんどないので、早期社会復帰が可能なことなどがあげられます。術後7~10日で退院となり、患者さんの経済的負担を軽減することが可能です。

頚椎椎間板ヘルニア(頚椎症性神経根症)

頸椎性神経根症は椎間板ヘルニアや骨棘が脊髄から分岐して上肢に行く神経の根本を圧迫することにより、頚部や上肢の痛みやしびれ、筋力低下を引き起こす状態です。
若い人の場合は椎間板ヘルニアによることが多く、年長になると変形性頚椎症による骨棘(椎間板の近くの骨の出っ張り)によることが多くなります。
予後は良く、手術しなくても自然に改善することも少なからずありますが、経過が長い場合や筋力低下がひどい場合は手術が選択されます。
手術法は前方からの固定術と後方からの除圧術がありますが、主治医とよく相談して決めましょう。
後方からの手術には、顕微鏡を使用する手術と内視鏡を使用する手術があります。

ヘルニコア(椎間板内酵素注入療法)の紹介

椎間板ヘルニアに対する新しい保存療法(手術療法以外の治療法)として、椎間板内酵素注入療法があります。注射により神経根を圧迫している椎間板ヘルニアを小さくする新しい治療法で、局所麻酔で1回注射するだけの低侵襲な治療方法です。
「ヘルニコア椎間板注用1.25単位」にはコンドリアーゼという酵素が含まれており、椎間板内の髄核に直接注入することにより、酵素が髄核を溶かして椎間板内圧を低下させ、神経根症状(腰痛、下肢痛など)を改善させます。
適応;保存治療で十分な改善が得られない腰椎椎間板ヘルニアの方
慎重投与;アレルギー素因のある方  腰椎不安定性が疑われる方
日帰り入院(治療後数時間安静が必要なため)となります。

 

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