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2020.07.21 脊椎外科

腰部脊柱管狭窄症【脊椎外科】

脊柱管(脊椎の骨の内部にある神経や脊髄の通り道)を構成する骨、椎間板、靭帯の変化によって、腰部脊柱管が狭くなる病気です。脊柱管が狭くなると、神経や脊髄が圧迫されていろいろな症状が出てきます。中年以降の男性に起こりやすく、最近は女性にも多くみられます。主な症状は腰痛、下肢痛、下肢のしびれ、下肢の冷感、肛門周囲のしびれ、排尿障害(夜間頻尿など)が挙げられますが、最も特徴的な症状は間欠性跛行(かんけつせいはこう)です。歩行により下肢の痛み、しびれ、脱力が出現し歩行困難になりますが、しばらく休息すると症状が減弱し、歩行可能となる状態をいいます。歩行を再開するたびに同様の症状が繰り返し出現することが特徴です。

似たような症状が出る病気としては動脈硬化などによる血管性の間欠性跛行があります。脊椎専門医を受診し、正確な診断を受けましょう。この症状があると夜間頻尿となることがあり、高齢者が夜間トイレに行くときに転倒し骨折するリスクが高くなります。夜間頻尿が腰部脊柱管狭窄症の手術後に改善することがみられ、頻尿は年のせいだと決め付けないで、主治医とよく相談されることをお勧めします。診断にはやはりMRI検査がもっとも有効です。

腰部脊柱管狭窄症の治療

軽症の場合は薬物療法、温熱療法、ブロック療法、装具療法など保存的治療が原則です。症状が進行する場合や排尿障害(頻尿や尿失禁など)が強い場合は、時期を逸せず手術に踏み切った方がよいでしょう。この病気は高齢者が多いため、糖尿病、高血圧、心疾患などの合併症の問題がありますが、たとえ80歳以上のご高齢の方でも手術、麻酔、術後のリハビリテーションに耐えられると判断された場合は手術に踏み切ってよいと言われています。

腰部脊柱管狭窄症に対する手術

腰部脊柱管狭窄症の手術は基本的には、後方から骨を部分的に切除し、厚くなった靭帯も切除し、神経の圧迫を取り除きます。椎間板ヘルニアを合併している場合はヘルニアも切除します。当院では手術用顕微鏡を使用する方法と内視鏡を使用する方法の2種類の手術を行っています。狭窄の原因によっては内視鏡では困難な場合もありますが、顕微鏡では殆どの場合に対応可能です。患者さんに合った方法を選択します。また脊柱管狭窄に椎間不安定性を合併している場合は椎体間固定術を併用する場合もあります。
腰部脊柱管狭窄症に対しても、椎間板ヘルニアと同様に内視鏡を用いた除圧術が可能です。約2cmの皮膚切開で筋肉切開は行わず、神経を圧迫している骨の一部と靭帯を切除します。内視鏡を傾けることにより、皮膚切開の反対側の神経の圧迫を取り除くことが可能です。術後の入院期間は7~10日です。欠点としては、多椎間の病変には対応できないことです。その場合は顕微鏡手術の適応となります。

狭窄症の場合もヘルニアと同じ傷で、ドーム状に全周除圧可能です。

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